とある事務所の将棋紀行

将棋の好きなアイドルが好き勝手に語るみたいです。

観戦記

高垣楓の徒然観戦  未踏の景色

羽生善治という棋士が七冠を制覇してから、20年以上の年月が経ちました。一度すべての頂点を極めたその人は、今に至るまで第一線を戦い抜き……誰も見たことのない場所へ、たどり着こうとしています。 永世竜王、そして永世七冠。一般的な言葉に置き換えると「…

安部菜々の名局振り返り  鰻屋の復活

これまで長きに渡って将棋が指され、あまたの棋譜が残されてきました。その中でも名局と呼ばれる、ひときわ輝きを放つ勝負も、数えきれないほどあります。 でも……ふと振り返ってみたときに、頭から離れない一局があるんです。その指し手が、悲鳴が、熱狂が………

佐久間まゆの徒然観戦  悲願の季節

9年前、羽生ファンは涙をのみました。 それからは毎年のように期待を抱いて、くちびるを噛みしめる季節がやってきて。いつの間か、かなりの年月が経っていたようです。 永世七冠……絵空事のような、作り話でも描けないような偉業を目の前にして、あと1期。 …

二宮飛鳥と観るセカイ  偶像の再構築

やあ、待っていたよ。ようこそ、ボクらの約束の場所へ。 フフッ、君が思うように、ここはそんな大げさな場所じゃない。電子の連なりが生みだした僅かな空間さ。それ以上でも、それ以下でもないさ。 でも、そんなことはどうだっていい。大事なのは君がこの空…

高垣楓の徒然観戦  私の願いなんて

本局は、あってはいけないものでした。 あまりにも唐突に始まった4ヶ月は、闇のような日々で。 ここに詳しく書くつもりはありませんが、これだけは何度繰り返してもいいでしょう 三浦九段は、無実でした。冤罪でした。 だから、対局に戻ってきました。 言葉…

安部菜々の徒然観戦  一局の将棋 一回の人生

ずっと昔、学校の図書室の片隅で埃をかぶった本を見つけたことがあります。 タイトルが気になって開いてみると、貸出カードは白紙のままでした。誰がいつ何のために買った本なのか、今でも分かりません。そこには棋士の生きざまが鮮やかに描かれていて……夢中…

新田美波の徒然観戦  その白星はどこまでも重く

『あと1勝』という言葉は、当時者には残酷でしかない。 1つ勝つということはそれほどに苦しく、重いものだ。 そして、このシリーズでは一番…使うべきでない言葉なのだろう。 あの名人戦から季節は移り変わり、もう秋になる。その間にも、棋界ではいろんな…

佐久間まゆの徒然観戦  Open my eyes for dreaming

「何が、起きたのでしょうか…」 終局直後の菜々さんのその言葉が、一局をよく表していました。 背筋が震えるような…得体のしれないものを見たような…。畏怖のような感情すら湧いています。 事務所の空気も同じようなものでした。言葉が出ません。 ……何が起き…

高垣楓の徒然観戦  羽生善治という偶像

みなさんお久しぶりです、高垣楓です。 今回は久しぶりに、私がお送りしますね。よろしくお願いします。 第87期棋聖戦五番勝負 第5局 2016年 8月 1日 羽生善治棋聖 対 永瀬拓矢六段 ・対局前 もう、季節も夏です。おつかれサマー…と言いたいところ…

安部菜々の徒然観戦  現代将棋と羽生世代

この15年、将棋界を制覇してきた『羽生世代』。そしてその『ちょっと下の世代』。さらに、20代半ばの『渡辺竜王を中心とする世代』そしてそれよりも『もっと若い世代』。 この『4つの世代』が、これからの10年、熾烈な争いを繰り広げることになるのだ…

新田美波の徒然観戦  ガラスの靴の向こう

この将棋を語ることは、痛みを伴うかもしれない。朝、そう思いながら事務所に向かった。 名人戦は第5局2日目を迎え、妙な空気が事務所にあった。既に決戦になりそうだったからということもあるし、この1局で名人戦が終わるかもしれない…という緊迫感もあ…

佐久間まゆの名局振り返り  名局賞だけじゃないんです

みなさん、お久しぶりです。今回も私、佐久間まゆがお送りしますね、うふっ♪ 最近、名人戦をはじめ熱戦が多い…と感じます。 対局の内容については楓さんや、他の事務所ですけれど幸子ちゃんや文香ちゃんが観戦記を書いているので、興味があったら見てくださ…

高垣楓の徒然観戦  すべてはその一勝のために

みなさん、こんにちは。高垣楓です。初めて、私が担当させて頂きます。 私は…口下手な人間です。 ダジャレは言えても、自分の考えや感覚を伝えることが難しいと思っていました。 ですから、美波ちゃんの定跡解説をはじめ、事務所の他の子が記事を担当するこ…

北条加蓮の徒然観戦  シンデレラは終わらない

「3―2で奪取と予想する。今の佐藤ほどの勝ちっぷりは他の人を含めてもあまり記憶にない。ここまで勝ってタイトルを取れないのは酷なくらいだ。」 「防衛すれば、「こんなに勝っても羽生には勝てないのか」と知らしめることになる。」 王座戦前のインタビュ…

佐久間まゆの名局観戦  玉を追い詰める執念

『タイトル戦は、恋愛に似ている』 深浦九段が、初めての王位戦のインタビューで答えた言葉だそうです。 なんていい言葉なんでしょう…。 相手のことを調べて、突き詰めて考えて、最高の結果を勝ち取りにいく。 それは、将棋も恋愛も同じことだと思います。 …