新田美波の答案添削 解答にみるアイドルの個性
みなさん、お久しぶりです。今回は、プロデューサーさん曰く「息ぬきの企画」だそうです。
えーと、企画書があるので読みますね。
「事務所で将棋が流行しているのはいいのですが、各アイドルで知識にバラつきがあるようです。そこで把握のために、テストを行いました」
ということです。普段から解説役の私が答案を添削することになりました。
少し見るだけでも…かなり個性的な解答が多いですね。
それでは、よろしくお願いします。
問題1:『タイトル戦は「 」に似ている』
の発言からついた、「 」流。空白を埋めよ
<佐久間まゆの答え>
恋愛流
≪美波のコメント≫
正解です。深浦九段の発言ですね。数ヶ月に渡って、相手のことを考えるから…ということだそうです。
まゆちゃんには、簡単でしたか。
<安部菜々の答え>
泥沼流
≪美波のコメント≫
それは故米長永世棋聖です。どちらも、終盤の粘りに特色がありますけれど。
<渋谷凛の答え>
泥沼恋愛流
≪美波のコメント≫
混ぜると危険な予感しかしないのでやめましょう。
問題2:勝ちパターンとされている「固い」「攻めてる」「 」 空白を埋めよ
<橘ありすの答え>
切れない
≪美波のコメント≫
正解です。反撃させる余裕を与えず、攻め続ければ勝てる…ということですね。でも、そんな局面が実現したときには既に大差だったりします。
<向井拓海の答え>
キレない
≪美波のコメント≫
何か違う意味に聞こえますけど…。
<輿水幸子の答え>
カワイイ
≪美波のコメント≫
幸子ちゃんはいつも攻めてますよね。ほら、スカイダイビングしたり。
問題3:角換わりの、右銀の位置で決まる戦型を3つ答えよ
<川島瑞樹の答え>
腰掛け銀 早繰り銀 棒銀
≪美波のコメント≫
正解です。今は腰掛け銀が主流ですが、棒銀が多用されていた時代もあったそうです(菜々さん談)
<前川みくの答え>
腰掛け銀 棒銀 右玉
≪美波のコメント≫
早繰り銀が少ないので分からなかったのでしょうけど…。玉の位置まで変わってます。
<日野茜の答え>
棒銀! 棒銀!! 棒銀!!!
≪美波のコメント≫
茜ちゃんが棒銀好きなことは伝わりました。
問題4:矢倉は将棋の「 」である。空欄を埋めよ
<鷺沢文香の答え>
純文学
≪美波のコメント≫
正解です。これは故米長國雄永世棋聖の言葉ですが、間違って使われることも多いですね。
元々のは「純文学にあるような、細かな駆け引きが重要な戦型」
という意味なのですが、いつの間にか「矢倉が将棋の王道」
のように解釈されてしまいました。言葉って、難しいですね。
<荒木比奈の答え>
ライトノベル
≪美波のコメント≫
そんなに軽くないと思いますが…確かにこの言葉が出た当時より、定跡が発展して理解しやすくはなりましたね。
<和久井留美の答え>
昼ドラ
≪美波のコメント≫
意味は近いですが重すぎます。
問題5:「一歩」からはじまる格言を答えよ
<土屋亜子の答え>
一歩千金 一歩竜王
≪美波のコメント≫
正解です。一枚の歩が値千金の価値を持つ、ということですね。
これが文字通りの意味を持った対局が、
竜王戦第7局 藤井猛竜王―羽生善治四冠 戦。
互いの玉や重要な駒がない僻地の歩を取った一手が、藤井九段の勝利を決定づけました。
賞金なども考えると、現実に歩が千金になった対局です。
<高垣楓の答え>
一歩も動けない…気持ち悪い。
≪美波のコメント≫
楓さん、また二日酔いですか?
<和久井留美の答え>
一夫千金
≪美波のコメント≫
鬼気迫るものを感じます。
問題6:歩が成ると、格段に威力が増すさまを表した格言を答えよ
<前川みくの答え>
と金のおそ早 マムシのと金
≪美波のコメント≫
正解です。取っても歩に戻りますから、かなり厳しい攻めになりますね。
<高垣楓の答え>
ハブのと金
≪美波のコメント≫
マムシです……羽生さんと掛けたんですか?
<大和亜季の答え>
ソロモンの悪夢
≪美波のコメント≫
ミリタリーから離れましょう。
問題7:穴熊の桂馬を跳ねることを何と言うか答えよ
<十時愛梨の答え>
パンツを脱ぐ
≪美波のコメント≫
正解です。…あまり人前では言わない方がいいですね。
<塩見周子の答え>
カツラを取る
≪美波のコメント≫
そのネタ、気に入ったみたいですね。
<アナスタシアの答え>
パンツを飛ばす
≪美波のコメント≫
…あとで、日本語を教えなおします。
問題8:この図のように、香車が2枚の駒をつらぬくように働くことを何というか
<橘ありすの答え>
田楽刺し
≪美波のコメント≫
正解です。田楽は豆腐やこんにゃく、茄子などを串に通して味噌をつけ焼いた料理のことで、文字通り「串刺し」というわけです。
<二宮飛鳥の答え>
ロンギヌスの槍
≪美波のコメント≫
この香車に世界を制する力があるのですか…?
<神崎蘭子の答え>
ロンギヌスの槍
≪美波のコメント≫
この解答がかぶったことに驚きです。やっぱり仲いいんですね。
問題9:五冠王を達成した人物を答えよ
<安部菜々の答え>
大山康晴十五世名人、中原誠十六世名人、羽生善治三冠(現)
≪美波のコメント≫
正解です。順番も、左から時系列順ですね。六冠、七冠は羽生三冠のみ達成しています。
ただ付け加えると昔はタイトルが7つでなく、特に大山名人は5つしかタイトルが存在しない時期に全て制覇しての五冠なので単純な比較はできません。
<佐久間まゆの答え>
里見香奈女流四冠(現)
≪美波のコメント≫
なるほど、女流棋士も含めると里見さんも入りますね。タイトルが4つの時代に全冠制覇したのが清水市代女流六段です。
<姫川友紀の答え>
イチロー
≪美波のコメント≫
首位打者・打点王・盗塁王・最多安打・最高出塁率
……それは野球のタイトルです。
問題10:羽生三冠の終盤術を形容した言葉を答えよ
<佐久間まゆの答え>
羽生マジック
≪美波のコメント≫
正解です。不利な局面でもいつの間にか勝ちになっているので、この名前がつきました。
他の棋士だと「光速流」「終盤の魔術師」「1億と3手読む男」「1分将棋の神様」などがありますね。名前がつくということは、それだけ強く、特徴的ということです。
<堀裕子の答え>
羽生サイキック
≪美波のコメント≫
念じても勝ちにはなりません。
<大西百合子の答え>
鬼畜眼鏡
≪美波のコメント≫
ノーコメントです。
問題11:羽生三冠を筆頭にした、同世代のトップ棋士を示す呼称を答えよ
<川島瑞樹の答え>
羽生世代
≪美波のコメント≫
正解です。明確に決まった人を示してはいませんが、羽生三冠をはじめ佐藤九段、森内九段、先崎九段、故村山九段が代表的ですね。
後に郷田九段や丸山九段、藤井九段といった同世代の棋士も台頭し、同じく羽生世代とすることも多いです。
<三好紗南の答え>
門番
≪美波のコメント≫
確かに、タイトルを取るには勝たなければならない方々ですが…ゲーム用語はやめましょう。
<安部菜々の答え>
チャイルドブランド
≪美波のコメント≫
それはデビュー当時の呼び名です。
問題12:『○○?強いよね。「 」隙がないと思うよ』
空欄を埋めよ
<渋谷凛の答え>
序盤、中盤、終盤
≪美波のコメント≫
正解です。最初の発言者は佐藤紳哉六段ですね。
これが放映されたNHK杯は、本戦に出場するまでに予選で3連勝が必要です。(免除者、シードを除く)更に地上波で放送される棋戦は、今この棋戦しかありません。
佐藤六段も数年ぶりの本戦出場で、かなり意気込んでいたわけです。
…少し、から回ってしまいましたけどね。
<二宮飛鳥の答え>
セカイの創まり、展開、終焉
≪美波のコメント≫
それは視聴者に伝わらないと思います。
<佐久間まゆの答え>
おはようからおやすみまで
≪美波のコメント≫
インタビューで歌ってどうするんですか…。
問題13:升田幸三賞を受賞した戦型を答えよ
<橘ありすの答え>
藤井システム
≪美波のコメント≫
正解です。藤井九段は、他にも角交換四間飛車の定跡発展で賞を受賞しています。
<前川みくの答え>
トマホーク
≪美波のコメント≫
残念ながら、受賞していませんね。プロ間で流行していないのが大きそうですけど、同じ三間飛車なら「2手目△3二飛」が受賞しています。
<堀裕子の答え>
ヒエピタ新手
≪美波のコメント≫
まさかの盤外ですか。該当する棋士が2人ほど思い当たりますね…。
問題14:最長手数の詰将棋「ミクロコスモス」
その手数を答えよ
<土屋亜子の答え>
1525手
≪美波のコメント≫
正解です。将棋盤は81マスなので同じ地点を繰り返し動かないと長手数は達成できませんが、同じような局面でも駒の位置や持ち駒を少しずつ変化させ、この手数を達成しました。この記録が破られることはあるのか、気になるところです。
<安部菜々の答え>
1519手
≪美波のコメント≫
それ、出題された当時の手数じゃ…。その後改良されて、6手伸びてます。
<一ノ瀬志希の答え>
▲4一歩成△5二玉▲6二桂成△同玉▲6一と△5二玉▲5一と△6二玉▲7二桂成……(延々と手順が書き連ねてある)
…………まで1525手詰
≪美波のコメント≫
……暗記して書かれても採点に困ります。
問題15:淡路島にある、有名なタイトル戦の会場は?
<前川みくの答え>
ホテルニューアワジ
≪美波のコメント≫
正解です。そういえばみくちゃん、関西出身でしたね。 今年の棋聖戦第1局の舞台でもありました。
この会場では、羽生三冠がいつも昼食にきつねうどんを食べることが有名だそうです。相当、気に入ってるのでしょうか。
<一ノ瀬志希>
Hotel New Awazi
≪美波のコメント≫
何かを連想させるようなアルファベット表記ですね…。
<宮本フレデリカの答え>
ねぇ…観て ほら…きれいなうどんね
そう…今 から…食べられなくなる
≪美波のコメント≫
奏さんに解答、伝えておきますね。
問題16:この囲いの名称を答えよ
<橘ありすの答え>
菊水矢倉
≪美波のコメント≫
正解です。考案者の地元にゆかりのある家紋「菊水」が由来だとか。
「鷺宮定跡」くらい分かりにくい名前ですね。
<市原仁奈の答え>
しゃがみ矢倉でごぜーます!
≪美波のコメント≫
こちらも正解です。ゲームで一気に有名になりました。
由来もそのままで、低い囲いだからです。
<安部菜々の答え>
矢内矢倉
≪美波のコメント≫
合ってますけど…何年前の話ですか?
<橘ありすの答え>
三段リーグで上位二名、もしくは次点2回(ただしフリークラス)
≪美波のコメント≫
正解です。半年に1度三段リーグが行われますから、年に4人棋士が誕生することになります。
フリークラス入りは権利なので、行使するかは当人の判断ですね。佐藤天彦名人(現)は、この権利を行使せず、後に上位2人に入って棋士になっています。
<佐久間まゆの答え>
勝ち星昇段
≪美波のコメント≫
それは…たぶん、羽生世代が棋士になった頃の規定じゃないでしょうか。
当時は三段リーグがなく、三段から四段になるにも勝ち星昇段でした。
9連勝または13勝4敗という、かなり厳しい条件であることに変わりはないです。
<安部菜々の答え>
三段リーグ、東西決戦
≪美波のコメント≫
それは…羽生世代よりも前の話かなと……。
問題18:「絶対に詰まない」の意味で使われる語を答えよ
<土屋亜子の答え>
ゼット
≪美波のコメント≫
正解です。穴熊が一番分かりやすいですね。王手を掛けるスペースがなければ、詰む余地はありません。他にも桂馬がなければ詰まない「桂ゼ」など、変化して使われることもあるみたいです。
<南条光の答え>
ゼットン
≪美波のコメント≫
怪獣になっちゃいましたね。それぐらい、強力ですけど。
<安部菜々の答え>
マジンガ―Z
≪美波のコメント≫
もうつっこむ気力も湧いてきません。
問題19:対局をするときのあいさつを2つ答えよ
<橘ありすの答え>
よろしくお願いします ありがとうございました
≪美波のコメント≫
そうですね。これは正解か否かというより、マナーの問題です。
楽しく指すためにも、大切なことですね。
<神崎蘭子の答え>
ミサを始めよう! 闇に飲まれよ!
≪美波のコメント≫
合ってる…のかな?でも、事務所の外では普通のあいさつにしましょうね。
<アナスタシアの答え>
みさをはじめよう! やみにのまれよ!
≪美波のコメント≫
後で蘭子ちゃんと一緒に私のところまで来るように。
えーと、これで問題は終わりかな?…あ、最後に自由記述欄があるのね。
最後:自由に、書きたいことを書いて下さい。
<高垣楓のコメント>
お仕事のあとの、打ち上げはまだですか…?
≪美波のコメント≫
楓さん、仕事あってもなくても飲んでますよね…?
<アナスタシアのコメント>
また、ミナミのレクツゥイア…講義、聴きたいですね。
≪美波のコメント≫
ありがとう。分からないところがあったら、また教えるからね。
…ふぅ、これで最後かな?えーと……
……………………。
<多田李衣菜のコメント>
テスト、白紙解答っていうのもロックだよね!
≪美波のコメント≫
…みくちゃんの苦労が分かった気がします。
(了)