とある事務所の将棋紀行

将棋の好きなアイドルが好き勝手に語るみたいです。

安部菜々の動画解説 ~三間飛車を巡る駆け引き~

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みなさーん、お久しぶりです!ウサミン星から来た、安部菜々ですっ!キャハ☆

 

今回は特別編ということで、ウサミン星の電波を受信して急いで来ちゃいました!

 

お送りする内容は…こちらですっ!

 346プロの細かすぎて伝わらない将棋名シーン集2 by お茶好きP アイドルマスター/動画 - ニコニコ動画

 

ということで、久しぶりの動画になりますね。

私たちアイドルが、将棋界の有名なシーンを演じてます、ナナもいますよ。

プロデューサーさんが、「データ飛んだ……」とか「これで完成!投稿して……え?画質がおかしい!!?うそぉ……」

とか呟いてぐったりしていましたけれど、何とかなったみたいですね。

……でも、フィルムって飛んでいったり消えたりしませんよね……?違う?VHSでもない?DVDでもない…?えぇ…?

コホン。

 

それはさておき、解説するのはこのシーンですね。

 

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前川みく多田李衣菜 戦

 

これは元ネタがありまして、NHK杯の中田功―阿久主税 戦の1シーンが元になっています。

ただ、問題はどうしてこんなやり取りになったのか…ですね。

ここを少しお話しておこうかと思います。

 

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 初手から

▲7六歩 △3四歩 ▲6六歩

 

先手は三間飛車指す気満々ですので、▲6六歩と角道を止めます。

後手が居飛車なら穴熊が有力なのですけれど、それを崩しにいくのが「コーヤン流」なんですね。ちゃんと解説すると長くなりますが、大駒や左桂を活用しつつ、端攻めで仕留めます。まさに職人芸ですね。個性のある将棋は、観ていて楽しいです。

 

……ただ、後手がここで変化しました。

 

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△1四歩 ▲1六歩 △3二飛

 

端を突いて、3筋に『後手が』振りました。△1四歩は居飛穴を放棄する一手ですから、みくちゃんも少し表情が変わっています。

先手は美濃が目標なので▲1六歩と突きましたけど、△3二飛としてこの局面ですね。

 

ここが難しいんです。

 

まず、初志貫徹で▲7八飛と相三間にするのは、

・後手の角道だけ通っていて

・端攻めは後手の権利

 

というマイナスがあります。矢倉の端歩を受けると棒銀とかで潰されますけれど、美濃の端もかなりもろいものです。金無双もありますけれど、薄いですし…。

 

では、方針変更で先手居飛車にするとどうなるか…なんですけれど、これは▲6六歩が余計な一手になるんですね。

 

この歩を突いた以上は、急戦にはできないので穴熊をまず考えたいです。

……でも、▲6六銀型にできないので固くならないのです。▲5七銀と構えて松尾流穴熊を目指すのも、三間飛車には相性が悪いですね。

(参考図です)

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つまり、先手は作戦が難しくなっているわけです。

もちろん、後手が振り飛車党ならこのような手順にはならなかったでしょう。

ですが、居飛車だと思って指していたら振られた…というわけです。

 

だから、中田七段はここでしばらく考えていますね。後日、作戦を考えていたと明かしています。なにも、怒っていたわけじゃないですよ。

みくちゃんの顔が怖いのはフィクションですから、そこは混同しないようにお願いします!

 

というわけで、指された次の一手が

 

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▲4八銀

 

だったわけです。

中田―阿久津 戦は、先手が居飛車にして、左美濃になりました。

これはこれで難しい戦いが続きましたけれど、最後は阿久津七段(当時)が制しています。

 

こういう序盤からの駆け引きも、分かると面白いものですよ。

 

というわけで、今回はここまでで失礼します!ありがとうございました!

 

 

 

 

 

 

……お疲れ様でした~。え、最後に聞きたいことがあるんですか?

もしナナが三間飛車相手にしたらどうするか?

もちろん、3五歩早仕掛けですっ!

(了)