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とある事務所の将棋紀行

将棋の好きなアイドルが好き勝手に語るみたいです。

新田美波の定跡解説  「居角左美濃ってなんですか?」

 

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 (数日前、事務所のルームにて)

 

アーニャちゃん、おはよう!えーと、ドーブラエ、ウートラ…かな?

「ドーブラエ ウートラ!おはよう、ですね。ミナミ、ロシア語も上手です」

そう?まだ、アーニャちゃんから教わってる途中だけどね。

「ミナミはもっと自信もっていいですね。ミナミはマジメで、勉強もできて、キレイで、優しいです」

…恥ずかしいから、別の話をしよ?

 

あれ、机の上の盤……アーニャちゃんが並べてたの?

「ダー、少し、困ったことがあって」

……何かあったの?

「ミナミからレクツィアしてもらった矢倉、指そうとしましたね。…でも、相矢倉にならないことが増えました。こんな形に組まれてしまいます」

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えーと……『居角左美濃』だね。ここから、後手に攻められるんでしょう?

「ダー、でも、どうすればいいのか、何が狙いなのか、わからないです。だから、並べて考えてましたね」

この形は、とても難しいよ。…でも、どうして一人で?

「最近のミナミ、忙しいですし…アー、自分で考えないと、と思いました。でも、難しいですね」

 アーニャちゃん、確かに人に頼りきりになるのはいけないけど、自分でどうしようもないときは人に頼っていいんだよ?

 「そう、ですか……ミナミ、教えてくれますか?」

 うん、準備するから、予定を調整しようか。

 「バリショーエ スパシーバ!ミナミ、ありがとう、です!」

 

(数日後、事務所の1室にて)

では、講義『居角左美濃の狙いとその対策について』を始めようと思います。

「パジャールスタ、よろしくお願いしますね、ミナミ」

よろしくお願いします。…久しぶりだから、ちょっと緊張しちゃうね。
テーマが、少し難しいのもあるかな。

「いつものミナミで、いいですね」

そうだね…。よし、美波、いきます!

「アーニャも、いきます!」

 

最初に言っておきたいんだけど、この戦型はかなり新しいの。

「この手順、指し方が絶対!」ってものがないから、解説するのはあくまで代表的な変化ってことは覚えておいてね。

 「ダー、わかりましたね。手取り足取り、アーニャに教えてください」

アーニャちゃん、日本語……私が神経質なだけなのかな?

 

・居角左美濃とは

そもそも、この戦型はPonanzaがよく好んでいて、それを棋士が採用したのが最初なの。(第1期叡王戦 森内ー阿部光 戦)

Ponanzaは他にも角換わりでも独特な陣形を指しているけど、

『右桂の活用』を重視している傾向があるかな。

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「アー、ソフトの形なんですね」

うん、元はね。他にも、ソフト発の手はいろいろあるよ。

でも、それを指しこなせるかは別。人が指す場合は、その形を人間なりに理解した上で指さないといけないから。

「機械と人間のイッスリードベーニャ…勉強は、違いますね?」

そうだね。実際、人間がより深く掘り下げて発展していった形もあるよ。

YSSの△6二玉の成否とか、美濃に囲う発想とかはその例かな。

 

・居角左美濃の狙い

さて、この形の狙いなんだけど、まずはホワイトボードにまとめるね。

・最初の狙いは△6五歩から△7五歩の先攻

・美濃囲いの優秀性

・右四間含み、戦場は6~8筋

・とにかく攻める

「ンー、これだけだと、分かりにくいですね」

順を追って説明するね。まずは、△6五歩―△7五歩の仕掛けから。

これに近い筋は昔からあって…それを比較した方がわかりやすいかも。

「アー、ミナミ、これは…?」

『米長流急戦速攻型』だね。盤の左側、駒の配置や仕掛けが似ているでしょう?

 

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(左が米長流急戦 右が居角左美濃ね)


「ダー、とてもリョーフキー…軽い攻めに見えます」

 △6五歩から仕掛けて、本当の狙いは少し先の△7五歩。

▲同歩は、△8六歩から十字飛車が決まるってわけ。だから、先手も攻め合いにして戦いが始まるの。

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「パニャートナ、でもこの局面、ゴチャゴチャしていますね。アーニャ、もっとシンプルに攻められます」

うん、そこがとても重要だね。
さっきの米長流速攻は『カニ囲い』でしょう? 飛車を渡すような強い攻めはできなかったの。
だから△7五歩まで細かな駆け引きが必要だったし、対急戦によくある「角頭攻め」の弱点があって指されなくなったのね。

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「ンー、難しいですね」

それを解決したのが、『美濃囲い』との組み合わせ。
飛車の攻めにも強くて、2筋も銀で守っているから堅い。
だから、強引に見える攻めすら通用するってわけ。例えるなら、『穴熊』に近いかな。

「アー、『美濃の暴力』ですか?」

 ……大体、あってると思うよ。

 「美濃はクラシーヴィ…美しいと、事務所の何人かが言っていましたね」

 美濃囲いは

1、手数が少なくて済む
2、金銀の連結がいい
3、詰む詰まないの計算がしやすい

こういう長所があるから、愛好してる人も多いよ。
主に振り飛車党に多いけどね、採用しやすいから。

 

・公式戦に登場

左美濃の場合、先手が▲8八角のままでも成立するのがとても大きいね。

 その破壊力が発揮されたのが、最初に指された森内―阿部光 戦。

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「でも、先手も角で守っていますね?プラウダ リ エータ?」

普通なら成立しないんだけど…角交換をしても美濃囲いは崩れないし、むしろ先手陣の方が打ち込まれる隙が大きいの。

「アーニャの方が隙だらけ、ですね」

 とにかく仕掛けて、攻めが続けばいいって方針なんだよね。

少し進んで、こんな感じ。

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「ニチェボー、厳しいです…」

 後手は『飛角銀桂』の4枚の攻めだから、簡単には受けきれないよ。
6~8筋全部使っての攻め…というのも大きいね。

 それに、これまでの急戦矢倉って、先手は『受けきれないから攻め合い』の方針だったの。攻め合いが狙えないと、苦しくなるのも自然なことかも。

 「ミナミがアーニャを攻めて、仕返しさせてくれません」

……盤面の話だよね?

 森内九段の先手矢倉を攻め潰してしまった衝撃は大きくて、この対局を境に居角左美濃が流行していくわけ。

もちろん、後手も正しく攻めないと切れちゃうけど、「一方的に仕掛けを許すと先手苦しい」というのが正直なところかな。

 「アー、居角で威嚇してるんですね」

 ……また、楓さんに教わったの?

 「ダー♪カエデいろいろな日本語知っていますね」

 威嚇どころか、先手矢倉を破壊しにきてるけどね。
…後で楓さんには話をしておかないと。

 

 ・先手の対策、後手の対応

というわけで、先手は後手の仕掛けを封じる必要がでてきたのね。

 「ンー、どうすればいいですか?」

 一番多い対策は、▲4六角と出ること。これなら、△6五歩と突けないでしょう?

 「ハラショー!後手の攻めを封じてますね」

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この形で一番詳しく説明されているのは、やっぱりこの動画かな。

盤上のシンデレラ ~本田未央は純文学を破壊する~ 第12局 by 四駒関係(KKPP) アイドルマスター/動画 - ニコニコ動画

内容が非常に濃いから、実際に観てみる方がいいと思うよ。

 重要なのは、▲2四歩△同歩▲同角 と、角で取ることだね。

「シト、飛車じゃダメですか?」

飛車だと▲2八飛と元の位置に戻るしかないけど、角だと▲4六角と引けるのね。1手得するわけ。

「『アイドルは手損を嫌う』、ですね?」

それは他の子の言葉だけど…この得は大きいよ。

 後手は飛車先を切らせる間に攻めの陣形を築いて先攻する狙いだから、この1手は大きな意味があるの。アイドルじゃなくてもね。

先手からすれば、ゆっくりした流れになれば持ち歩が活きてくるという主張だね。

 「ンー、先手は居玉、ですね」

 ▲6九玉の一手も省略して、後手の狙いを封じる方を優先している…同じような意味だね。

あと、攻められたときに▲6九玉の方が危険なこともあるから。

 持ち歩の活きない、早い流れにしたい後手は攻め続けなきゃいけないの。

有力なのが、△6二飛の右四間飛車ね。

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 「シト、後手の歩が8五ですね。これでは桂馬、跳ねられないです」

 普通の右四間飛車ならそうだけど、後手の狙いはちょっと違うところにあって…

△5四銀から角をいじめること。 この角がいなくなれば、また△6五歩から先攻できるからね。

6二の飛車がいるから、△6四角とは出られないし。

 「ニサムニェーンナ…この飛車が攻防、なんですね」

 先手も▲3七桂で△4五銀を防ぐけど、△4四歩と突いて更にいじめる狙い。

 「ンー、角道、止まってしまいました」

 うん、でも△4五歩と突けばまた通るから。

 これ以上受けきるのは無理だから、▲7五歩と攻め合いを選択。

△4五歩だと華々しい斬り合いになるけど、▲2四歩から攻め合って先手やれる。

これは動画内や、朝日杯石田四段―先崎九段戦 でも出ているね。

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(△4五歩以下、▲2四歩△同歩▲同角△2三歩▲7四歩△2四歩▲7三歩成△6一飛▲7二と△6三飛▲7五桂が石田―先崎 戦  飛車を取って先手ペース)

 

 だから、△6三金と一回受ける。片美濃でも遠くて堅いのは変わらないからね。

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▲7五歩以下、   △6三金 ▲7四歩   △同 金   ▲5五歩   △4三銀引
▲5七銀   △3三角 ▲6九玉   △6五歩

これで△2四角の捌きや△6五歩からの仕掛けをまた狙って、後手もやれる感じかな。
動画では、△8五歩を活かして△8六歩▲同歩△8七歩の垂らしも指してるし。

 とにかく、後手は仕掛けて、堅さを活かして6~8筋を攻めきる。これに尽きるね。

「カタイは強い、ですね」

自玉の心配をしないで、考えやすくなるからね。

 

・先手の有力策

今出ている形の中で、一番有力そうな形は、やっぱりこの動画内の形かな。

盤上のシンデレラ ~アイドル王座挑戦者決定戦~ 第16局 by 四駒関係(KKPP) アイドルマスター/動画 - ニコニコ動画

 

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さっきの対策の改良版…なんだけど、かなり画期的で。

先手はさらに▲6七金まで省略して、▲4六角型に。▲2五飛と浮いて、角頭を守りつつ7筋を攻めるの。

 「アー、先手の飛車の方が、もっと攻防ですね」

 ここまでくると、一方的に先手が負ける将棋じゃないね。玉が薄いから、丁寧に指さないといけないけど…それは本人の棋力の問題だね。

 「ズナーニイとスパソーブノスチ…知識と実力が必要ですか」

 もちろん「これで後手負け」って結論が出たわけじゃないけど、『序盤に注意して駒組みすれば、先手も十分にやれる』というのが今の見解かな。

 「ヴィリデューカ…変化は、いろいろありますね?」

 うん。でも、一つ一つ追っていくと何冊でも本が書けちゃうと思う。

本当に細かな話になると、

・1筋を突くのは先手に仕掛けを与えて損なのでは
・早くに△6五歩と動く将棋は成立するか、
・△5二金は省略できるのか

 ……底が見えない、ね。

 いろいろなテーマはあるけど、公式戦初登場から1年弱でみんな目が慣れてきた印象はあるかな。

藤井システムとか、石田流やゴキゲン中飛車の流れと似ているかな…と思ったり。

 「イストーリヤ…歴史は繰り返す、ですね」

 将棋の戦型や定跡って、その繰り返しだね。

 

居角左美濃のデメリットとして挙げられるのは、

・早くに△8五歩を突かないといけないこと(▲7七角を許すと難しい)
・完全な持久戦への切り替えが難しいこと(形を決めすぎてる上に、先手の1歩が大きくなる)
・駒が捌けなければ、美濃の姿焼き(攻めるための陣形で、受けには適していない)

つまり、一度形を決めたらその方針を貫くしかないわけ。

米長流急戦から同型矢倉、阿久津流急戦から穴熊

みたいな先手に態度に応じた方針転換が難しくて、狙い打ちされる危険性があるってこと。

 「先手も対策、すればいいですね?」

 今、少し下火になった理由はそこだね。後手も、居角左美濃で戦い抜く準備と、覚悟がいるよ。

 

・美波流(?)の対策

 「ミナミ、いつも勉強してますね。他にもありますか?」

 えーと…実は、一人で考えてる形はあって。

 「アーニャ、ミナミの手、みたいです!…ダメ、ですか?」

 ちょっと恥ずかしいけど…参考程度にね?

 美濃囲いって、2筋よりも3筋の方が急所なんじゃいか…と思うの。

▲3四桂みたいな手は美濃崩しの手筋でしょう?

「ダー、基本の手筋、ですね」

 それで、最初に話した『米長流速攻型』。この中に、こんな対策があるの。

 
竜王戦第6局 羽生―佐藤 戦
 

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飛車先不突きで、3筋に飛車を回る。角は▲4六角から▲2八角と引いて牽制。

 これを居角左美濃に応用できないかと思って。

 「…シトー?どういうことですか?」

 こんな感じね。

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美濃囲いが2筋に備えて飛車先を伸ばす間に先攻するのが狙いなら、相手の狙いにわざわざ乗る必要もないかなって思って。

「アー、袖飛車、ですね」

▲2八角があるから、角の睨みは消えない。

 米長流急戦だと、△4四銀で手詰まりを気にしないといけないけど…左美濃の場合は、3筋が薄いの。
▲3五歩を突いておけば、反撃が効くから。駒を持てば▲3四桂や▲3三歩の狙い。

角をいじめられなければいい…という意味もあるんだけど、▲5七銀と使えるのも大きいかな。▲4六銀~▲5五歩もあるね。

角がいる中で△6五歩が成立するか…が問題だけど、かなりハードルは高そう。

実際のところは手が広くて…組み合う将棋になれば先手もやれるんじゃないかな。
1歩はないけど、後手も組み換えが難しいから。

 

「これ、『ミナミ新手』ですか?」

実戦例はないと思うけど…「新手」かどうかは分からないかな。手順の問題だし。

「じゃあ、『ミナミ流』ですね!」

うーん、公式戦で指されたわけじゃないし、「こういう指し方もある」ってぐらいかな。

もちろん後手もこの手順だけじゃないから、一つのアイデアとしてみてほしいけど…。将棋って、思ってるよりもいろいろと自由な指し回しができるよ。

これも、参考にした竜王戦は平成7年、私が生まれる前の対局なの。そういう古い将棋からも、学ぶことはいろいろあるしね。

 「オンコチシン、ですね」

 うん。「定跡は棋士の努力の結晶」って前に教えたけど、そうやって、いろいろな技術を積み重ねて、前に進んでいくんだと思う。

 

・まとめ

今の矢倉は、居角左美濃の発展によって、それ以外の指し方も増えたかな。

5手目▲7七銀として早囲いにすれば左美濃も4五歩反発も避けられるとか、
それに対して普通の急戦を挑んで勝ったりとか。(棋聖戦第4局永瀬ー羽生 戦)

 いろいろな形が模索されているね。一つの指し方で必勝になるほど、将棋は簡単じゃないよ。

「ミナミもナナも、いつも『将棋は難しい』、言っていますね」

 知れば知るほど、見えないこと、分からないものも増えていくの。

 …だからこそ面白いし、人気があるのだけどね。こうやって少しだけでも道を作って他の人がそれを理解してくれたら、面白いと思ってくれたら、私は一番うれしいかな。

 「アーニャ、今日の時間、シャースティエ…幸せ、でした。ズヴェズダ…星は輝いてますけど、教えてくれる人がいるともっとクラシーヴィ…きれいに見えます。小さな星や、星座まで、とってもきれいに」

 ……ありがとう。私も、とても楽しかったよ。ちょっと、大変だったけど。

 「アーニャも、輝けるように頑張りますね!」

 私もアーニャちゃんに負けないくらい、頑張るから!

 

「……ミナミは、少し休んだ方がいいと思います」

そうかな?……そうかも。

 

 

さて、長くなっちゃったけど、ここで今回の講義はおしまいにしようと思います。

ありがとうございました!

「スパシーバ!ありがとうございました、ミナミ」

 

 

さて、先生役も終わったし…アーニャちゃんに伝えないとね。

 

アーニャちゃん、スドニョム ラジデーニャ!
誕生日、おめでとう!

 

「バリショーエ スパシーバ!ミナミ、ありがとう、ですね!」

 

 

 

 

 

おまけ(講義後、事務所のルームにて)

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 「ふっふっふ…煩わしい太陽ね!(おはようございま~す♪)」

 あ、蘭子ちゃん。こんにちは。

「プリヴェート、ランコ、今日も元気ですね」

 「今日という日は我が同胞、白銀の妖精のが下界に降り立った記念すべき日!祝詞を告げずに終えるわけにはいかないわ!(今日は、アーニャちゃんのお誕生日なんですよね、お祝いに来ました~♪)」

蘭子ちゃんもお祝いにきてくれたんだね。

 「ランコ、プラガダールナ…感謝、ですね」

 「して、同胞2人は甘美なる休息を得ていたはずなのだが…。如何様な理由でこの地に赴いたのだ?(今日ってお休みじゃなかったんですか?)」

「アー、ミナミのレクツゥイア…講義を受けてましたね」

 「なに、女神の信託を受けたというのか!(何を教えてもらったんですか?)」

 「ダー、ミナミに手取り足取り、攻めや受けを仕込まれてました」

 「……え?せ、攻め、受け?」

 「ハイ♪今日のミナミは激しく攻めるので、アーニャは受けきるのが大変でした。だから、途中からは攻め合いです」

 「……え、え?ふ、二人ってそういう……?」

 アーニャちゃん!?言葉が足りてないよ!?

 「いつもミナミに教わってますね。はやく、ミナミを倒せるくらいになりたいです」

 「た、たお……あわわわわわ」

 ら、蘭子ちゃん、顔赤くなってるよ?たぶん誤解だと――

 「わーん!2人が愛に飲まれた~!」

 「ランコ!?あぁ…行ってしまいました」

 ……無自覚に一番攻めてるのは、アーニャちゃんだよ……。

 

 

(了)

 

参考棋譜

 

第1期叡王戦 森内―阿部光 戦

第75期A級順位戦森内―渡辺 戦

第10回朝日杯将棋オープン戦 石田―先崎 戦

第7期竜王戦第6局 羽生―佐藤 戦

 

盤上のシンデレラ 第12局 本田―安部 戦

盤上のシンデレラ 第16局 本田―川島 戦

 

参考記事

本田未央の『居角左美濃』考察 - 神崎蘭子さんの将棋グリモワール

美波流(仮)手順

▲7六歩   △8四歩   ▲6八銀   △3四歩   ▲6六歩   △6二銀
▲5六歩   △8五歩   ▲7七銀   △3二銀   ▲4八銀   △6四歩
▲5八金右 △6三銀   ▲7八金   △4二玉   ▲6九玉   △3一玉
▲6七金右 △7四歩   ▲7九角   △7三桂   ▲4六角 △1四歩
▲1六歩   △5二金右 ▲3六歩   △6二飛   ▲3八飛